お疲れ様です。ワキログです。
駅を歩いている時に『ちょっとアンケート良いですか?』と話かけられることは、多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。
僕は話かけやすいオーラはあまり無いと思うのですが、よく声をかけられます。
今回は大阪駅で不動産屋さんの営業マンに話しかけられた経験からの気づきを記事にまとめていきます。
※ちなみに、不動産の勧誘目的であることを最初に告げず、アンケートという名目で勧誘行為を行うことは本来宅建業法上アウトです。本記事のテーマではないのでそこには触れません。
大阪駅での出来事
平日の昼に大阪駅の改札前を歩いていた時の出来事です。
状況を正確に理解していただくために、実際の会話をそのまま記載します。
すいません、ただいま社会人の方にアンケートをお願いしておりまして、1分ほどお時間いただけないでしょうか?
あ、良いですよ。
ありがとうございます。
(ガサガサ・・・鞄からアンケートを取り出す仕草・・)
何屋さんですか?
不動産屋です。
あ〜、じゃあお客さんにならないかもしれないですけど良いですか?
あ、じゃあいいです。
はい、すいません。
僕は基本的に時間的に余裕がある時は街中アンケートに答えます。
もちろん個人情報は渡しませんが、アンケートに答えていると『あ、こんな手法があるものか』と勉強になることがあるためです。
しかし、アンケートは、ただ単に意見を回収したい場合もありますが、大体は営業目的です。
今まで街中で受けたアンケートの多くは
- 不動産営業
- 保険営業
- 社会人サークルの勧誘
でした。
不動産屋さんの場合、僕のクライアント様に不動産屋がいることもあり少し感情移入してしまいます。
持ち家に住んでいて、かつ不動産投資をやる気がない(今は)僕は、不動産屋さんにとっては顧客になりません。
『無駄な時間を取らせたくない』という気持ちが働くのです。
ただ、ここで疑問に感じたのは、今回の不動産屋さんの対応は果たして正解だったのかという点です。
アンケートを取る目的
今回、僕にアンケートの依頼をしてきたのは、かなり若い方でした。
おそらく【新入社員の登竜門】という感じで、駅での営業をやっていたのでしょう。
今回の場合
顧客になりうるリストを集めること(あわよくばアポを取る・・・)
というのがアンケートを取る主目的となります。
ここからは僕の妄想ですが、会社からの指示はかなりざっくり受けていたのだと思います。
『駅でアンケートを取るフリをして、名簿を集めて、自分の顧客を見つけろ!』
というニュアンスだと思います。
※あくまでも僕の妄想ですが、そんなに遠くはないと思います
新人営業マンとして、頑張って見込み客を見つけようとすることは重要なことです。
しかし、今回の営業マンの行動はあまりにも“もったいない”と感じました。
というのも、以前にアンケートをされた若手不動産営業マンで、未だに僕の頭に残っている営業マンがいるのですが、彼の対応とは雲泥の差があるからです。
その営業マンについては、後ほどご紹介します。
新人研修としては良い経験になる
上述したように、アンケートの主たる目的は名簿を獲得することですが、新人研修という側面での効果もあります。
- 見ず知らずの人から会話了解を得るトレーニングになる
- どんな対応をされても折れない心を身につける(断られることに慣れる)
これは僕自身、独立をしてから気づいたことですが、コミュニケーション能力と良い意味での“鈍感力(批判に慣れる)”は仕事をする上で結構大切な要素です。
これから営業マンとして活躍をしていこうとする人にとっては、会社からこのような
【強制的にやらないといけない環境】
を与えられることは、うまくその機会を活用すれば成長するチャンスに繋がります。
思考停止をして作業をこなす恐ろしさ
しかし、せっかく成長するチャンスがあるのに、そのチャンスを無駄にしてしまう人がいます。
それは
言われたことを単なる作業として、思考停止してこなす
ということです。
悲しい現実として、このような仕事の仕方をしてしまっている社会人の方は多くいます。
これは会社の利益につながらないだけではなく、自分にとっては成長しない時間を過ごしてしまうことになります。
そうなると、成果が出るまでに余計に時間がかかり、仕事を楽しめるようになるまでにも稼げるようになるまでも時間がかかります。
時給労働をしている場合はあまり感じないかもしれませんが【時間を無駄にする】というのはお金を失うよりも恐ろしいことです。
成功している会社員や社長を見ていて共通しているのは、自分の時間の価値を認識し、一つの事柄から複数のことを学び取れるという点です。
決して、思考停止をして時間を無駄にしません。
記憶に残っている営業マン
ここで、先ほど少し紹介した僕の記憶に残っている営業マンの話をします。
彼は、下記のような対応をしました。
『何屋さんですか?』というくだりまでは上記とほぼ一緒です。
何屋さんですか?
申し遅れました。(名刺を取り出して)
不動産屋でして、物件の販売や開発を行っています。
そうなんですね。今持ち家のマンションに住んでるのでお客さんにならないと思いますけど大丈夫ですか?
そうなんですね!では少しお答えにくいところがあるかもしれませんが、是非ご協力お願いします!
(アンケートを取り出し、僕に渡しながら)
それにしても、お若いのにすでに購入されているって、すごいですね!
ローンのお支払いも残っているんですか?
いや〜ローンは残ってないですよ。
わ、本当にすごいですね!
将来的に今のマンションを売却したり、投資用の物件の購入は考えたりしてますか?
全然考えてないです。
そうだったんですね。それは、本当にお忙しい中足止めをしてしまってすいませんでした。
ちなみに、(名刺を見ながら)弊社のことはご存知でしたか?
すいません、初めて聞きました。
いえいえ!
実は関東を中心に営業をしていまして、大阪には1ヶ月前に出てきたばっかりだったんですよ。
なので今、こうやって頑張って広めているところです。
なるほど。ご苦労様です。
本当にありがとうございます!
もし、お気持ちが変わって新たに購入したいとか、売却したいとか、あとはお知り合いの方で不動産を検討している方がいらっしゃいましたら是非僕にご連絡ください!
どんな細かいことでも対応させていただきますので!
はっきり言ってちょっと匂うほどの営業臭たっぷりの営業さんです。
しかし、こちらとしてもその潔さは圧巻でした。
ちょっとでも話せたんだから、この機会を絶対に無駄にしない。
という気合を感じられました。
結局、僕自身不動産は売却も購入もしないし、紹介できるような人もいなかったため、後日連絡をすることはありませんでした。
しかし、問題はそこではありません。
そもそも顧客になる可能性が著しく低い街角アンケート戦略で、ちょっとでも確率をあげようと工夫をしている点が前述した営業Aさんとは全く異なるのです。
行動の本質考えることが大切
今回の経験を通して、本質を考えることがいかに重要かを痛感しました。
会社に入ると、最初のうちはマニュアルを渡されたり、上司や先輩からもらった指示をこなすことがほとんどです。
もちろん、入社ばかりで何のスキルもなく経験もない状態であれば、いちいち『何故こんなことをやるのか?』を考えながら仕事をするよりも、早く手をつけて量をこなした方が良いと考えることもできます。
かくいう僕も、初めのうちはウダウダ考えずにやりながら学んでいくことも大切だと思っています。
しかし、高速で行動をするために頭を働かせない、というのはまた別問題です。
行動しながらも、常に考え続けるのです。
指示を単なる作業として、何も考えずに行うことはある意味での責任放棄です。
自分なりにできることを考え、行動の意味の仮説を考えながら、最大限の工夫をすることは、業務の範囲に含まれると考えるべきです。
今回、営業Aさんと営業Bさんの話を例にしました。
営業Aさんは、会社からの『不動産を購入する名簿を獲得するためのアンケート取得』という指示をそのまま受け、すぐに名簿にはなり得ない僕のことを切り捨てました。
一方で、営業Bさんは『今すぐに名簿にならなくても、将来的に、もしくは紹介が発生する可能性』まで考慮して、僕に自分の存在を印象付けました。
所用時間はたった3分ほどです。
また、ここからはまた僕の想像となりますが、営業Bさんは実店舗でも常に工夫をしながら接客をすることで、同じマニュアル通りの接客をするのでも人より多くのことを吸収する日々を過ごしているのだと思います。
本記事を読んでいただいた方も、今後の自分の行動の本質を自分なりに考え、工夫するようにすればさらに仕事を楽しく、成長できる場にできるようになります。
ではまた。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございます。
このブログのコンセプトは『働くって、本当は楽しい』を配信することです。
主に過去なかなか実績を出せずに悩んでいた自分に対して、当時知っておきたかった考え方や手法を伝えるものです。
仕事は本質的には楽しいことだと思うのですが、少し歯車が合わなくなるだけでとても辛いものへと変化します。
少しでも、働く楽しさを感じていただくためにも更新していきますので、これからもワキログをよろしくお願いします!
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