お疲れ様です。ワキログです。
以前、サイボウズに関する動画を出してから、転職に関するご相談を多くいただくようになりました。
そこで今回は、そんな時に僕がお伝えしている、僕が実践していた転職面接のポイントをご紹介していきます。
今転職をお考えの方は、是非参考にしていただきたいと思います。
▼サイボウズに関する動画はこちら
中途採用面接は○○のプロセスに似ている
中途採用の面接に必要なことは、大きく分けると下記の3つになります。
- 自己理解
- 相手理解
- 上記2つのプレゼン
図にまとめるとこんな感じですね。
これを見ていると、少しピンとくるところがないでしょうか?
上の図の自己理解から【自分がやりたいこと】を抜くと・・・
これは、法人営業のプロセスそのものです
寧ろ、この図だけでいうなら法人相手でも個人相手でも、営業全般と同じと言えます。
ただ、面接の場合は基本的には相手は法人になるので、法人営業のプロセスと同じ、という表現をしています。
面接となると変に難しく考えてしまいますが、法人営業と捉えればもっとシンプルに考えることができるし、クリティカルな対策をすることができます。
ただし、【売り物が自分である】というところに多くの人が困惑してしまいます。
通常の法人営業であれば、自社の商品があるので営業がしやすいのですが、面接の場合は商品ではなく自分を売り込みます。
この記事ではそんな困惑を解消するように、①〜③のプロセスを僕の経験を基に解説していきます。
便宜上、相手理解⇨プレゼン⇨自己理解という順番で進めていきます。
相手理解:引くほど徹底して相手を理解する
まず、相手理解についてです。
法人営業の場合も、必ず事前にヒアリングや調査をして、相手方の会社を理解していくことになりますが、面接の場合はさらに徹底して理解を深めていった方が良いです。
何故かというと、2つの理由があります。
面接で適切な回答ができる
面接では、ほとんどの確率で下記のような質問をされます。
なぜ、この業界を選んだのですか?
同業他社も多くいる中で、なぜ当社なのですか?
当社のどういったところに魅力を感じていますか?
このような質問をされた時に、その会社のことを正しく理解していなければ不適切な回答をしたり、そもそも回答につまづいてしまったりします。
ぶっちゃけ、この質問に回答できないのは論外だと思っています・・・
本当に自分に合う会社なのかの判断材料になる
本記事は、転職面接のポイントに焦点を絞っていますが、転職の本質的な目的は、【より自分が活躍できる環境に移り、人生を豊にすること】だと思っています。
そこで、自分がこれから入ろうとする会社のことを正しく理解していないと、入社してからのミスマッチになり、早期退職や強いストレスを抱える原因になってしまいます。
正直に言って、資本主義の中で生きる僕らの選択というのは、基本的に全てが自己責任です。
だからこそ、自分がこれから行こうとする会社のことを徹底的に調べて、本当に自分が入りたい会社なのかということは事前にしっかりを検討しておくべきです。
ちなみに、僕が入社するに当たってどれくらい調べたかを下記に参考として掲載しておきます。
- 過去の財務諸表全て(サイボウズのIR情報から読み取れる情報)
- サイボウズのホームページ全ページ
- サイボウズ式(サイボウズのオウンドメディア)の全記事
- サイボウズ関連のYouTube動画
- 青野社長の本全て
- 業界地図
列挙してしまえば簡単ですが、実際に全部を見ようとするとかなりの時間がかかります。
しかし、例えどんなに時間がかかったとしても世の中に出ている情報は全てキャッチするくらいの気持ちでちょうどいいぐらいだと思っています。
プレゼン:営業経験者は面接練習不要
【面接】となると、変に身構えてしまいます。
ただ、上述しているように基本的には法人営業と非常によく似たプロセスなので、営業経験者なのであれば練習は特に必要ではありません。
逆に、営業職を希望する場合は、入社後確実に実際のお客様と商談をするタイミングが出てきます。
そんな時に、身構えて丸暗記した内容を話しても、
この人、本当に営業できるのかな?
と思われてしまいます。
面接の場でいくら営業実績を語っても、本人の話がわかりにくかったら意味がありません。
自分の営業力を最もアピールする方法は、その場で商談さながらのプレゼンをすることです。
この点、法人営業をある程度経験しておけば、基本的な礼儀作法や臨機応変に対応する力は備わっているので、特に面接のための練習をする必要はありません。
ただ、
- 法人営業未経験の方
- 法人営業だったけど本気でやっていなかった方
については練習したおいた方が間違い無いので、自分が相手に伝えたい内容を予め文章として用意をしておき、何度も口に出して練習をしておいた方がいいでしょう。
※ちなみに、2〜3回口に出すだけではたりません。【なにも考えずに自然と口が動くレベル】までにはしておいたが方が良いですし、この練習は入社後の営業にも役立ちます。
自己理解:最大の難関は自己理解
ここまで、【相手理解】【プレゼン】についてご説明してきました。
僕自身、多くの方から転職の相談をうけることがありますが、正直上記の2つはそれなりに対策をしている方は多いです。
ただ、自己理解をしている人がほとんどいなかった、というのが現実です。
- 自分は本当はなにがしたいのか?
- 今の会社がただ単に嫌で辞めるのか?
- 自分が持っているスキルは何なのか?
- 自分の強みは何なのか?
に本気で向き合っている人がいません。
このような場合、面接で自分について聞かれた時に浅い回答しかできなかったり、回答すらできないという状況になってしまいます。
正直言って、【相手理解】なんて調べればわかります。【プレゼン】なんて練習すればできるようになります。
最大の難関は、【自己理解】です。
自己理解をしておかないと、面接で答えられないだけではなく、転職の本質的な目的である【人生を豊かにする】ことは到底できなくなります。
どんな環境に行っても不平・不満を持ち続け、場合によっては大義もなく退職を繰り返してしまうことになります。
これから、自己理解をするための方法をご紹介します。
もちろん、元々自分のやりたいことを最優先し、信念に一直線に向かっている方にとっては全く不要な話となるので、そのような方は読み飛ばしていただいて構いません。
ただ、僕が知っている限りそういう人はすでに自分の意思で転職しているか、独立しているか、会社で大活躍をされているので、転職に悩むことは無いと思います・・・。
文章で記載するのは簡単ですが、実践するのは本当に大変です。
是非、『なんだよ!そんなことかよ!』と思わずに受け入れていただけると幸いです。
自己理解をする方法、それは
現職を死ぬ気で頑張ること!
です。
これをしないまま転職をしようとする人があまりにも多いのです。
少なくとも僕のような凡人にとって、これ以外に本気で自分を理解する方法はありません。
根性論のようで恐縮ですが、学生時代から自分のやりたいことに一直線で起業をしてしまうような人でなければ、現職に本気で向き合うことは本当に大切です。
中途半端に仕事をすると、中途半端な経験やスキルしか身に付けられず、本来自分が身に付けられるスキルを身に着けることもできず、そしてやりがいを見出すこともできずに不満ばかりが募ってしまいます。
本気で目の前の仕事に向き合って、できることを増やし、実績を出していった上で面白みを感じないのであれば、それは向いてないことかもしれません。
できないことをできないままにしておいて、本当に自分に向いているのかという判断はできません。
できるようになる、実績を出せるようになるのは大前提です。
少しきついようですが、これが現実です。
ただ、会社の中でトップになるほどの実績を出すところまではやらなくてOKです。
大事なのは、【自分の中で、これ以上にないくらい頑張った!】と胸を張って言えることです。
そこまでやれば、今の仕事が本当に自分に向いているのか、或いはもっと別の信念を持った会社の方が自分には合ってるのかどうかがわかってきます。
自己理解は簡単ではありません。
僕はひと月250時間程度の残業の中で、5年半かけて、精神疾患になり、ようやく気がつきました。
正直これは時間がかかりすぎですね・・・。でも、今となっては本当にかけがえのない5年半だったと思っています。
にしても・・・、これはちょっとしんどすぎです。
そこまでやらなくても転職に成功し、ご自身がより活躍できる環境を手に入れられるように、転職についてお悩みを抱えている方向けに今回の記事を書き始めました。
まとめ
ここまでの話をまとめると、下記のようになります。
上記3点をしっかりをクリアしていけば、最後は応募する会社との相性です。
相性が悪ければ面接で落とされます。ただ、上記のことを全てやり切った上で面接で落とされるということは、相当相性が悪いので、逆に入社しない方が賢明でしょう。
もし、問題があるとすれば、『相性が悪かったんだな』と思えるほどに努力や対策をしなかった自分自身です。
おまけ(だけど実は本題)|ワキログ転職の背景
最後に、僕自身がサイボウズに応募し、入社するまでの背景をご説明します!
おまけですが、実は上記のことを徹底できた理由もこのパートに含まれています。
お時間が許す方は是非ご覧ください。
コンサルティング会社の退職
まず、新卒で5年半勤めたコンサルティング会社を退職した時のお話です。
僕が所属していた会社は数字にかなりシビアな会社で、【数字は人格】と言っても過言ではない環境でした。
僕は元々個人経営をしていた父親の背中を見ていて、経営者の孤独や不安を肌で感じていたからこそコンサルティング業界を志望していたので、『めちゃめちゃ稼ぎたい!』とは思っていませんでした。
しかし、最初に入った環境が数字を求める環境だったため、そんな環境に入った以上、僕も数字を追いかけるようになりました。
そして、入社3年間は全く成果を出せなかったのですが、入社4年目から軌道に乗り始め、粗利実績で表彰を受けるようになりました。
それから役職もつき、自分自身ではなくメンバーの数字を追いかけるようになりました。
その時から、【とにかく数字を追いかける環境】に違和感を感じるようになり、僕が本来やりたかった経営者のサポートとのギャップを感じるようになりました。
ただ、自分がその環境を選んだ以上、大切なのは数字です。
そのまま心の葛藤を放置して数字を追い求めた結果、精神疾患になりました。
会社に行こうとすると体が動かず、本気で死んだ方がラクになると思った時、気がつけば退職に向かっていっていたという感覚です。
そして、新卒で入ったコンサルティング会社を退職しました。
※詳細の話は長くなるので割愛します
仕事に対する考え方の変化
退職した当時は、あてもなく、呑気な時間を過ごしていました。
自分でも何がしたいのかよくわかりませんでしたが、漠然と【仕事に対する恐怖心】を抱いていました。
また仕事をし始めると、精神を壊して死にたくなってしまうのではないか?
次にそんな状態になったら自分自身はどうなってしまうんだ?
という不安をいだいていました。
なので元々、退職後はそれまでのクライアント様を引き継いで独立することなんて考えていなかったし、連絡も取らないようにしていました。(正直、クライアント様と連絡を取ることにも、また精神疾患が発症するのではないかという恐怖心がありました)
しかし、ある時以前のクライアント様から連絡をいただき、『ちょっとくらいゆっくりしましょうや!』ということでプライベートでお会いすることになりました。
クライアント様とプライベートで会うなんて、初めての経験です。
お会いした際は、取り止めのない話をしていましたが、時間が経過するとともに、どんどん仕事の話になり、クライアント様の会社の状況や今後の取り組みの話になりました。
仕事に対する恐怖心を抱いていた僕ですが、やっぱりクライアント様の話になるとどんどんやる気が湧いてきます。
そして、『やっぱり、なんとかワキログさんにお願いできませんか?』というクライアント様の一言によって、僕は開業をすることを決意しました。
後々わかったのですが、僕が恐怖心を抱き、精神疾患を発症したのは僕が働いていたコンサルティング会社が元でした。
確かに振り返ってみると、クライアント様への訪問の時には身体的な症状は発症せず、会社に行こうとしたり、会社のことを考えると症状が発症するものでした。
精神疾患には、このように限定的なものに発症するものもあるそうです。
※前職のコンサルティング会社が劣悪というわけではなく、僕の心の持ち方が問題でした。前職の環境で活躍している人もいますし、本当に成長できる会社なので、感謝しています。
開業を決意した僕ですが、この時、すごく不思議な感覚でした。
『あれ、働くこと自体は本当は楽しいんじゃないか?』
ということです。
調べていたら、サイボウズにたどり着いた
そこで、僕は『辛く苦しい思いをしながら働いている人がいる一方で、楽しくやりがいを持って働いている人がいる。その違いって何なんだ?』という強烈な疑問をいただくようになりました。
そこで、働きがいのある会社や、社員満足が高い会社を調べていた時にたどり着いたのが、サイボウズという会社でした。
僕はどうしても何故サイボウズがそこまで働きがいのある環境を実現できているのかが気になりした。
そして、サイボウズ式というオウンドメディアや青野社長の本を読み漁りました。
そこには社員満足を実現する衝撃的な内容が書かれていました。
さらに、そんな社員満足を実現していながら、会社の財務状況はどうなっているのかが気になったので、公表されている財務諸表を全部見ました。
これだけの利益を出して、そして一見綺麗事のようなことばかり言っている内容のWEB記事や本を出しているサイボウズ・・・もしこの本の内容が嘘だとしたら、社員は反発して離職率はもっと高いはず・・なんだこの会社は・・・。
率直に、そんな感想を抱きました。
そうです、元々僕はサイボウズに入りたかったわけではなく、自己研究対象の会社でした。
ただ、調べれば調べるうちに【チームワークあふれる社会を創る】というサイボウズの理念に深く共感し、僕自身がその会社に入り、そしてチームワークを世の中に広めていく一端を担いたいと思うようになりました。
それが、サイボウズを志望した理由です。
サイボウズへの入社は結果論
つまり、元々サイボウズへの転職を目掛けていたのではなく、前職を退職し、そして自分自身で開業するなかで起こった価値観の発見によってサイボウズへの入社を決めました。
厳密にいうと、転職ではなく、再就職と言った感じです。
しかも、サイボウズに入る時はすでに開業をしていたので、個人事業とサイボウズの正社員という2足の草鞋を履くことになったのです。
前職を退職した理由も、サイボウズに入りたいと思った理由、そして開業していることも全てを伝えた上でサイボウズに採用していただきました。
そして、上記で僕が語ってきた自己理解・相手理解はこの過程のなかで築いてきたものです。
転職をしようとしていたわけではないけれど、いきあたりばったりの結果として自己理解・相手理解をしていき、そして元々コンサルティング時代に毎日法人相手に提案をしてきた経験があったので、特段面接の練習をすることもなく選考フローに進みました。
ただ、考えてみると僕は多分、結構変態的にサイボウズを徹底的に調べあげました。
そして、元々法人の課題解決の提案やセミナー講師の経験も豊富にあったことは、採用のアドバンテージの一つになっていたと思います。
ただ、僕にとっては転職は目的ではなく、本当に純粋な気持ちでサイボウズの理念に共感し、乗っかっていきたいと思っていました。
本当のまとめ
僕のサイボウズのへの就職をまとめるとざっくりこんな感じです。
正直サイボウズに入ってみたいという気持ちはめちゃめちゃ強かったです。
そして、面接での僕の話を聞いていただいた面接官にも僕の想いが伝わったからこそ採用をしていただいたのだと思います。
別に、特にサイボウズの選考対策としてではなく、コンサルティング会社で頑張った経験や純粋にサイボウズを好きになっていった結果としての採用です。
転職相談を受けていて思うのですが、【無理してその会社に入ろうとしている感】をぬぐないきれない方が結構います。
転職をお考えの方は、上記の自己理解、相手理解を徹底的に行って、ご自身の生活を豊かにする転職を成功させていただきたいと思います。
今回は非常に長い記事となりましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございます。
このブログのコンセプトは『働くって、本当は楽しい』を配信することです。
主に過去なかなか実績を出せずに悩んでいた自分に対して、当時知っておきたかった考え方や手法を伝えるものです。
仕事は本質的には楽しいことだと思うのですが、少し歯車が合わなくなるだけでとても辛いものへと変化します。
少しでも、働く楽しさを感じていただくためにも更新していきますので、これからもワキログをよろしくお願いします!
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