お疲れ様です。ワキログです。
僕は普段全国の工務店様の経営コンサルティングをしております。
4月20日現在、新型コロナウイルスの影響が長引く中で苦戦は強いられるものの、今できることを最大限やり切るための提案をしております。
そこで、社長の発言や世間の流れを見ていると、『あらゆるものの存在価値が可視化されている』ということを痛感します。
ということで今回は、存在価値の可視化により起こることと、その対応方法について考えていきます。
以前このようなツイートをしました。
危機的状況は人々の価値観を顕在化させる
現在、新型コロナウイルスの影響はもはや誰にとっても他人事ではなくなっています。
そんな中、様々な意見を耳にします。
感染リスクを減らすために、一歩も外に出てはいけない!
外に出るなんてけしからん!
別に若者は感染しても重症化しないんだし、こんな時こそ積極的に外に出て経済回して行こうぜ〜!
店も空いてるし良いタイミングなのに、誘っても出てこない奴はノリわりぃな〜。
過剰に反応する人、楽観的に考える人、いろいろな人がいるかと思いますが、今まで普通に接してきた友人でも、価値観の違いが生じるかと思います。
このように、危機的状況に立たされると、その人の価値観は顕在化してきます。
それと共に、下記の3つのことが可視化されてきます。
- 自分にとって本当に必要なモノ・人
- 会社にとって本当に必要な人材
- 社会にとって本当に必要な会社
これは、従業員として働いている人、会社を経営している人、全ての人に関わってくる重要なことです。
自分にとって本当に必要なモノ・人が可視化する
行き先不透明な状況では、間違いなく消費は低迷します。
人が何かにお金を使う条件として、【お金がもらえるという期待】があります。
つまり、給料が安定的に入ってくるという会社員の場合であれば、特に心配することなくお金を使うことができるでしょう。
ちょっと良い日用品を買ったり、外食にいくこともできるかと思います。
しかし、『来月の給料が入ってくるかわからない』という状況になったらいかがでしょう。
この場合、【お金がもらえるという期待】という条件が崩れてしまうために、積極的にお金を使わないようになります。
すでに、今回のウイルスの影響を大きく受ける業態を経営している会社では、倒産や社員の解雇・減給という措置を行っています。
こういった事実が他人事ではなくなってきた時、『自分もこの先どうなるかわからない』という不安を、少なからず抱くことになります。
つまり、今まではある程度給料は降ってくるものだと考えていたとしても、今後は給料が支払われなくなる可能性・いつまでも働き続けることができなくなる可能性の中で生きていくことになります。
そんな時に起こり得るのが、消費の削減です。
今まで定期的に購入していた少し高価な日用品・サプリメント・趣味に使っていたお金の中で、削減できる部分は削減しようと考えます。
将来の収入に対する不安要素が大きくなっても、お金を払い続ける対象こそ、自分にとって本当に必要なモノなのでしょう。
僕の場合は個人事業主になってから生活にかかる出費が異常に減りました。
会社員時代よりも収入が大きくなろうが、個人事業主になった時点で、会社からの安定収入はなくなるのでムダと思うような支出の一切をなくしました。
生活費だけなら夫婦2人で毎月14万円で生きていけます。
もちろん、事業に関連するお金は惜しみなく使うので、会社員時代よりも出費自体は大きくなりました・・・
僕の場合はウイルスに関係なく出費を減らしたわけですが、今回の騒動で出費を減らしたという方にとって、削減する対象となった出費は本来それほど生活に必要なモノではなかったのではないかと思います。
そういった意味で、自分にとって本当に必要なモノが可視化されるのです。
また、上述したようにいろいろな人の価値感も可視化されるため、自分にとって本当に必要な人も明確になってきます。
例えば、『こんな時だから飲みに出かけようぜ〜』と誘われても、『いや、今はやめておこうよ。テレビ会議で飲み会やろうよ』と返すとします。
その時、誘ってきた人が納得せず、『なんだよ、お前はビビってんのか、そんなんだったらもう誘わね〜』と言ってきたとします。
これは危機察知の感度と価値観の違いではありますが、お互いにとってお互いが必要のない存在になるでしょう。
僕の場合、国の対策に愚痴を言うだけの人や、悲観的に捉えすぎて絶望している人とは連絡を取らないようになり、逆にこの状況をいかにして乗り越えるか?この状況でできることは何か?を本気で考える人とは新たな繋がりもできました。(もちろんオンラインで)
このように、自分にとって本当に必要な人が可視化されていきます。
会社にとって本当に必要な人材が可視化する
現在、あらゆる企業で仕事が減り始めています。
ユーザーが物理的な移動を抑制し、かつ消費に慎重になっているため、当然です。
そんな中、経営者としても『打つ手なし』と言う状況になってしまっている人も少なくありません。
正直、経営者の手腕が試されるタイミングでもあるのですが、どうしても限界があるので、社員の方の協力も必要になってきます。
そうなると、積極的に今できることを提案して自ら動き出す社員と、自分からは動かず常に受け身の社員では会社にとっての必要性が変わってきます。
例えば、住宅業界であれば
『私、インスタライブ で見学会やってみます!』
『お客様に住宅設備の入荷状況について逐一連絡します!』
『今まで紙で管理していた資料をオンラインでも使えるようにしていきます!』
と今出来ることを積極的に提案して行動に移す社員がいるとします。
一方で、
『何かやることないですか?』
『在宅勤務になった場合、何をすれば良いですか?』
と言う受け身の社員がいるとします。
前者と後者では明らかに前者の方が必要とされるでしょう。
在宅勤務になると、『会社に行って仕事をしてる風に過ごしていた人』が炙り出されていきます。
ウイルスが蔓延する前から、大手企業が45歳で実質的にリストラをする動きが見られましたが、その動きに一層拍車がかかったようなイメージです。
この状況下でも会社に必要とされる人材になるためには、自ら積極的に考え、行動出来る人です。
多くの会社が苦しい中で、経営者が何を考えるかと言うといかにして固定費を削減するかです。
そして固定費の大部分を占めるのが、店舗費と人件費です。
今後、間違いなく固定費を削減するために社員を最小化していく動きが出てきます。
そうなると、真っ先に切り捨てられるのは、受け身の姿勢で自ら行動をしない人材です。
厳しいようですが、そんな現実がすでに始まりつつあります。
さらにはクラウドソーシングが活発になってきていることも相まって、今まで自ら考えずに行動をしてきた人にお願いをしていた仕事は、どんんどん外注されていきます。
今は便利なクラウドソーシングのサイトも多く存在するので、必要な時に、必要な業務を、安く依頼したいというニーズはある程度満たすことができます。
▼コンペ形式で仕事を依頼する場合はランサーズ
▼過去の実績等から相手を指定して仕事を依頼する場合はココナラ
▼住宅関連専門の依頼ならスタジオアンビルド
社員として会社で働くのであれば、このようなサイトでも代替されないスキルを身に着けるか、自ら考えて仕事を生み出せるようにする必要があります。
普段中小企業の社長と打ち合わせをしている中で、本気で社員を減らして外注出来る部分は外注することを考えている社長も多いので、社員としてはマジで覚悟しておく必要があります。
社会にとって本当に必要な会社が可視化する
飲食店や観光業を営む会社では、すでに経営が苦しく、会社をたたむことを余儀なくされている会社もあります。
本当にいたたまれない気持ちになりますが、これも事実です。
そんな中で、飲食業界や美容室業界ではすでに料金を前払いするシステムを活用してこの困難を乗り越えようと取り組まれている会社もあります。
また、単なる前払いではなく支援としての側面があるアプリも開発されています。
しかし、そう言った仕組みがあっても、結局は『お客様に必要とされる会社』でなければ支援はされません。
本当の意味で、根強いファンを獲得していない会社が苦しい状況になっています。
だからこそ、今やるべきことは、お客様のことを守ることです。
住宅業界でも、既存のお客様を守るために様々な取り組みをされています。
- お客様との情報格差を少なくするために建築関連の動向をいち早くお伝えし、安心していただく
- 打ち合わせ中のお客様に関しては全てリモートで対応出来る体勢を整える
- 出来るだけ資材を確保する
と言ったことです。
また、この機会にしっかりを情報をお届けするために、
- インスタライブでの見学会
- オンライン相談会の開催
- YouTubeでお役立ち情報を配信
このような活動をしている会社にお客様が集まっています。
コロナ騒動で完全に時代は変わります。
今まで当然だと思っていたことが当然ではなくなります。
それに対応出来る会社がお客様に必要とされ、対応できない会社は淘汰されていきます。
『今までやってことがないからよくわからない』
『やっぱり対面じゃないとしっくりこない』
と言っている場合でもなくなりました。
僕がお伺いしている工務店で、58歳の社長がいますが、緊急事態宣言が出てからすぐに準備をして、今ではZoomを使いこなしテレビ会議を行い、喋るのが苦手でもYouTube動画を撮影しています。
結局、そのような対応がお客様の心を動かし、この状況下でも選ばれる会社になっています。
僕自身、そんな社長に勇気をもらいながらサポートさせていただいております。
まとめ:今できることをやりましょう
今回の記事は少し重た目の内容になってしまいましたが、あくまでも僕としては悲観的に捉えるのではなく、
- 最大限の努力をすること(思考停止しない)
- 時代の変化に対応すること(オンラインツールを使いこなす)
が大切だと思っています。
また、僕はつい最近まで会社員としても働いていたので、よくわかるのですが・・・・
心のなかではコロナの影響で仕事が休みになったり、在宅勤務でラクになったと感じてしまう社員も一定数いると思います・・・・。
別に、絶望する必要はありませんが、ただ思考停止していては本気でいつか切られる日が来ます。
経営者が一番その実感をしていると思います。
正直『あ、こいつもういらないな・・』と言う選別も心の中では始まっています。
今ままで少し思考停止していた人も本気で仕事に向き合うチャンスでもあります。
それでは、失礼します。
最後に、打つ手がなくてお困りの工務店様へ。
上述したように、各工務店では今の状況でも出来ることを最大限にやっています。
しかし、いきなりオンライン相談会やオンライン見学会をやろうとしても何を使えばいいのかわからない、使い方もわからずに困っている方もいらっしゃるかと思います。
私は普段は業績アップのための提案をしておりますが、現在はIT企業で働いていた経験を生かして工務店様の業務のオンライン化をサポートさせていただく機会も多くあります。
もし、お困りのことがありましたが、下記のフォームよりお問い合わせください。
自由記入欄に会社名やお名前を入れていただきますよう、お願い致します。
一緒に乗り越えましょう。
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