今の時代、みなさん【ブラック企業】に敏感ですよね。
経営者として頭を抱える方も多くいらっしゃいます。
従業員の立場が強くなり、経営者の立場が弱くなってきました。
そんな中、事業を拡大し続ける会社の社長が、全社員の前で公言した言葉が衝撃的すぎたので紹介していきます。
ではいってみましょう!
『簡単です。休まないことです。寝ないことです。』
とある全社会議の日、従業員100名近くが会議室にイスを並べ、集まりました。
薄暗い部屋の前面にプロジェクターでスライドが映し出されています。
僕はオブザーバーとしてその会議の一番後ろの席に座っていました。
そこで、社長から今期の数字に対する進捗状況が報告されました。
世の中の多くの中小企業と比較すると、十分に利益は出ていたのですが、社長の定めた目標からは大きくマイナスしていたのです。
この状況を懇々と説明した後で、今後の対策が社長から発表されました。
この状況、全くもって皆さんの怠慢としか考えられないです。
この状況を変えるのは簡単です。
休まないことです。寝ないことです。
そうやって仕事をすれば必ず目標は達成されます。
おお・・・。大丈夫かそんなこと言って・・・。
結構ビビりました。
特に、電通の社員さんの事件があった後だったのでより敏感な時期でした。
それでも、その社長は何のためらいもなく上記の言葉を言い放ったのです。
社員の意外な反応
僕は一番後ろの座っていたので、社員さんの表情を見ることはできませんでした。
(社員さんはどんな表情でこの話を聞いてるんだろう・・・)
社員さんの反応が気になり、正直その後の社長の話の印象がほぼ残っていないです。
会議が終わり社員さんに話を聞いてみると、以下のような反応でした。
目標を達成するしかないですからね!確かに休んでる場合じゃないですね!
いや〜、社長かっこいい!
みなさん大丈夫ですか!?
そう思わざるをえない状態でしたが、みなさん社長の言葉に鼓舞されていたのです。
社長も、このような環境だからこそ何くわぬ表情で淡々とこんなに強い言葉を使えたのでしょう。
その会社さんにとってはスタンダードだったようです。
社員を惹きつける圧倒的カリスマ性
この社長は、2代目社長だったのですが、圧倒的に経営のセンスがありました。
先代から引き継いでから急激に会社を成長させました。
見た目も派手だし、言葉の一つ一つが強い社長です。
【成功者】と聴いて想像する人物像に近い方です。
そこで働く社員さんも、社長に惹かれて仕事をしているという部分がかなり大きかったのです。
とにかく、勢いを弱めることなくどんどん事業を拡大していくし、事業を増やしていく様は確かに憧れの対象となりますし、かっこいいです。
しかし、カリスマはカリスマであり続けなければいけません
そこまで強烈なカリスマ性で人々を魅了している方なので、弱い部分や抜けている部分を出すわけにはいきません。
カリスマは、憧れ続けなければなりません。
別の言い方をすると、なめられてはいけません。
社員さんが社長の言うことに鼓舞されるのは、憧れの対象だからです。
また、常にカリスマであり続けるためには、根っからのカリスマでなければなりません。
社員さんの前だけでキャラを作るのには限界があります。
働きやすさだけでなく、カリスマを求めるニーズもある
昨今、【働きやすさ】は会社に求められる要件として大きいです。
【働きやすい企業ランキング】と、ランキング化されているところからも、働きやすさに対する関心の大きさがわかります。
一方で、【働きやすい】ということを重要視しすぎで、圧倒的に輝く経営者がメディアに登場する機会も少なくなってきています。
カリスマと働くのは大変だけど、楽しいのも事実です
『うちの会社はすごく働きやすいですよ〜』と言っている会社よりも、
『俺についてこい。すごい景色見せるから』と言っている会社の方が刺激的です。
世の中にバンジージャンプというアクティビティがあるということは、刺激を求める人が一定数いるということです。
仕事にも、安心感を求める人がいる一方で、刺激を求める人もいます。
だからこそ、カリスマの下で刺激的に働きたいという人が、このような社長についていくのです。
まとめ:社長のキャラで突き抜けるのもあり|だけど時代への対応は必要
ということで、カリスマ社長の衝撃的な発言と、社員の意外な反応について記載してきました。
このように、社長の強烈なキャラで突き抜けて事業を拡大していくのは、いいことだと思います。
そこで働く社員さんも刺激的なビジネスライフを送ることができますし、利益額も納税額も雇用数も増えます。
しかし、ずっとその状態を続ける限界もあります。
経営学やマネジメントを少しでも勉強したことがある方なら、必ずその名前を聞いたことがある著名な方も、このように言っています。
トップマネジメントの役割が、多様な能力と資質を要求しているという事実が、
ピーター・ドラッカー
トップマネジメントの役割のすべてを複数の人間に割り当てることを必須にする。
さもなければ、致命的に重要な仕事が放置されたままとなる。
要するに、社長のカリスマ性のみで会社を経営し続けていては、いずれ限界を迎えるということです。
グーグル元CEOのエリック・シュミット氏が築き上げてきたグーグルの思考としても、カリスマを嫌います。
カリスマ経営を脱却して、組織で経営をしてきたからこそ、世界で5本の指に入る企業に成長したという背景があります。
カリスマ経営は魅力的で、刺激的で、面白いです。
しかし、経営者としてはカリスマ経営から組織経営にシフトしていく施策を講じていくタイミングが来ます。
働く側としては、世間でどう言われようと一度カリスマ経営者と働いてみるのも面白いと思います。
しんどいけど、刺激的だと思います。
ではまた。
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